2012年4月18日水曜日

技術屋冥利 超大手で働く意味ってなんだろ


トヨタにはがっかりした’の記事に入れると、論点がずれてくる、けど書きたい内容があったのでもう一個更新します。

トヨタのように超デカくて支配的な会社で技術屋をやるってことは、イイ物を作るだけでなく、新しい価値観を無理矢理にでも世間に普及させられるってことが大きいと僕は思っています。ゴリ押しゴリ押しによる市場の開拓です。これはある意味技術屋冥利につきる環境でしょう。自分たちで考え、作ったものが市場を支配する。こんなに嬉しいことはありません。

例えば、最近売れに売れているハイブリッドカー。町中でもかなりの台数のプリウスを見かけます。プリウスといえば、実質ライバル不在で、比較検討対象が現時点ではいない車です。インサイト?そんなもん一瞬で駆逐されました。
ですが、車格と価格を見れば、より快適そうなマークXあたりが充分狙えます。カッコだってプリウスのほうが優れているようにも見えません。けど売れまくりです。これは、僕の考えでは、世間が「ハイブリッドだからプリウスを買う」、つまりハイブリッドに大きな付加価値を持っているからだと思います。

んでこれは実際に乗ってみてイイなと思ったよりかは、トヨタが10年以上かけて、自作自演により浸透させてきた「ハイブリッドに対するプレミア感」という価値観に基づくものだと考えます。
プレミア感を感じさせることが重要です。プレミア感を感じるから少々高くても買いますし、選択肢を狭めさせることもできます。普及させるだけではダメなんです。プリウスのヒットは、その辺がうまく行った結果だと思います。

だって、ただただハイブリッドを普及させるだけなら、ヴィッツとカローラとカムリにハイブリッドを付けて売れば良いんです。サクシードやハイエースにも付ければ良いんです。こいつらは黙ってたってめっちゃ売れます。そこをあえてヴィッツじゃなくて専用設計のアクアを出してみたり、既存車種に搭載する場合も、車種を絞って搭載してきた背景には、トタによるプレミア感の演出があると感じます。

そのシナリオを成功させ、安売りせずともハイブリッドを売りまくる経営陣の手腕は非常に評価されるべきですが、世間様も少し載せられすぎな感があります。トヨタにあぐらをかかせていては駄目だです。もっと負荷をかけて、もっと本気を出させましょう。

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